予算と納期を守る!建築パース外注時のトラブル回避術

目次

「パース外注で失敗したくない…」

そんな不安を抱える建築・インテリアのプロの方も多いのではないでしょうか。

予算超過

納期遅延

イメージの相違…

実際にトラブルに遭遇して後悔した、という声もよく耳にします。

建築パース制作20年の経験から、 外注時の失敗やトラブルの90%は事前に防ぐことは可能だと自信を持ってお伝え出来ます。

今回は、予算と納期を守るため、発注前に知っておきたい注意点と、後悔しないための秘訣をプロが徹底解説します!

その一言が命取り?指示漏れが生む”イメージのズレ”

説明不足や曖昧な指示は、完成品が期待と異なる原因になります。意外と見落としがちな点は、色や素材の微妙なニュアンスです。例えば「明るい木目」とだけ伝えると、外注先は無数の選択肢から選ばざるを得ず、結果としてイメージがずれることも。具体的な参考画像やイメージボードを用意することで、齟齬を大幅に減らせます。

「言わなくても分かるだろう」は封印してください。

パース制作で意外と見落としがちなのが、必要な資料の準備です。平面図だけでなく、高さの情報がわかる資料も必ず共有しましょう。「プロなら平面図だけでわかるだろう」と思っていませんか? 確かに、建築の知識があればおおよその寸法を推測することは可能です。しかし、以下のような情報は設計者でなければ分からないものです。

  • 造作家具の細部の寸法
  • 天井や床に段差がある場合の高低差
  • 建具の形状詳細
  • 照明の取付高さ

図面を描いた設計者しかわからない細かな情報まで、パース制作者がすべて把握することはできません。

スムーズな制作のためにも、そしてイメージ通りのパースを完成させるためにも、必要な資料は過不足なく共有するように心がけましょう。

納期遅れの意外な原因の一つ”確認スピード”

納期が遅れる原因の一つに、実は意外にも依頼主側の確認プロセスにもあることをご存じですか?例えば、修正案が送られてきた際に確認が遅れると、その分作業が滞ります。また修正案だけではなく、質問に対するレスポンスの遅延は、そのまま納品の遅延に繋がります。

解決策は、前記でチェックした「具体的で明確な指示」の他、進捗チェックのタイミングを事前にスケジュール化し、レスポンス時間を短縮する仕組みを作ること。これにより双方の作業効率が格段にアップします。

具体的なスケジュール感の一例です。

  • 最初のラフスケッチの確認に30分、修正案の指示作成に1時間
  • 修正案の確認に30分、再修正案の指示作成に1時間
  • 最終確認に30分

余裕を持ったスケジュールを設定しましょう。 また、修正依頼や質問をする際には、修正箇所を具体的に示したり、修正箇所の指示や疑問点を思いつくまま五月雨式に送るのではなく、内容をまとめて送るなど、相手に伝わりやすいように工夫することも大切です。

さらに、「〇日(時)~〇日(時)は作業に集中したいので、返信は〇日(時)以降になります」など、自分の作業可能日時、連絡可能な時間などを伝えておくことで、スムーズなやり取りに繋がります。

もちろん同じことがパース制作者にも言えることは言うまでもありません。

安い=得ではない!価格だけで選ぶと陥る”修正地獄”

価格だけを基準に外注先を選ぶと、低品質なパースに修正を重ねる羽目になる可能性があります。修正が増えれば、時間もコストもかさみ、結果的に割高になることも。選定時には、ポートフォリオを確認し、クオリティと価格のバランスを見極めることが重要です。「見積もりに含まれる内容」を細かくチェックすることで、不明瞭な追加費用を防げます。

例えば、修正対応の範囲や回数、追加料金が発生する条件などを事前に確認しておきましょう。また、使用する3DCGソフトやレンダリングエンジンによって、パースのクオリティは大きく左右されます。可能であれば、過去の制作事例で使用したソフトやレンダリングエンジンを確認し、自分のイメージに合うかどうかを判断しましょう。

そして、価格だけでなく、コミュニケーションの取りやすさや、柔軟な対応力なども考慮することで、安心して依頼できるパートナーを見つけ出すことが、高品質なパースを予算内で手に入れるための近道と言えるでしょう。

忙しいから”では遅い!事前打ち合わせで9割は決まる

パース制作のクオリティと納期を左右するのは、事前の打ち合わせです。「とりあえず作ってから修正」はトラブルの元。特に、空間の用途やターゲット層など、制作背景を伝えることで、外注先の理解が深まり、完成度の高いパースが生まれます。忙しい時ほど時間を確保して詳細を伝えることで、後々の手間が省けます。

具体的には、パースの用途(プレゼン資料、広告、Webサイトなど)や、ターゲット層(年齢、性別、ライフスタイルなど)、イメージに近い参考画像などを共有しましょう。また、パースで特に強調したいポイント(開放感、高級感など)や、逆にパースに反映してほしくないもの、画角、使用してほしくない色使いなどを明確に伝えることも大切です。

さらに、疑問点や不安な点は、事前に解消しておくようにしましょう。例えば、「修正は何回まで可能なのか」「納品データの種類や形式は希望に添えるのか」などを確認しておくことで、後々のトラブルを防ぎ、スムーズな制作プロセスを実現できます。

”なんとなく”依頼していませんか?選ぶべき外注先の基準

外注先を選ぶ際に、意外と多いのが「なんとなく良さそう」という基準での選定。しかし、信頼できるパートナーを見つけるには、実績だけでなく、レスポンスの早さや柔軟な対応力も重要なポイントです。さらに、「修正対応の方針」や「得意分野」も確認することで、プロジェクトに適した外注先を見極めることができます。

例えば、実績として、過去に制作したパース事例を確認し、自分のイメージに合うクオリティかどうか、得意なテイスト(モダン、ナチュラル、ホテルライク、インダストリアルなど)は何かをチェックしましょう。また、問い合わせに対するレスポンスの早さや、質問への回答が丁寧かどうか、こちらの要望に対して柔軟に対応してくれるかなども、重要な判断材料となります。

まとめ

  1. 指示は具体的に、曖昧さを排除 素材や色味は参考画像で明確に伝え、「察して」は禁物。必要な図面や寸法情報は漏れなく共有を。
  2. 確認スピードが納期を左右、依頼主側の素早いレスポンスが重要。進捗確認スケジュールを事前に設定し、連絡体制を整備。
  3. 価格だけで選ばない賢い判断を。安価な外注は修正の繰り返しで結果的に高コストに。見積内容を細かくチェックし、総合的に判断を。
  4. 事前打ち合わせを徹底的に。用途やターゲット層など、背景情報の共有が高品質パースへの近道。忙しくても時間確保を。
  5. 外注先選定は慎重に。実績、レスポンスの早さ、柔軟な対応力を総合的に評価。長期的なパートナーシップを視野に。

パース制作は、依頼主と制作者の二人三脚で作り上げる創造的な作業です。これらのポイントを意識することで、予算内で高品質なパースを、期待通りの納期で手に入れることができます。信頼できるパートナーと共に、魅力的な空間表現を目指してみませんか?


URAKATAstudioでは、ご依頼者様のご希望に寄り添い、迅速かつ丁寧な対応を心がけています。お問い合わせには24時間以内のご回答をお約束し、納期やご予算についても柔軟にご相談いただけます。最適なご提案を通じて、理想のパース制作を全力でサポートいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

パース制作は全国対応。
兵庫県神戸市・明石市近郊のお客様は
対面によるお打ち合わせも可能です。

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